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[コメント] エクレール お菓子放浪記(2011/日)

予算が徹底的にないのは理解できるが、怒鳴るばかりで自然な演技ができない少年を主役に据え、空襲という大きなこの時代を理解する要因に手を抜くのはどんなものか。後者は宮城県石巻のありし姿を遺す価値を得て相殺されたが、肝心の人間ドラマは『はだしのゲン3』の後塵を拝する結果となったのは残念なところだ。
水那岐

自分にとっては、小学生時代の課題図書にしては惹かれるものがあった西村滋の原作と、当時さっそくドラマに取り上げた木下恵介のTV作品を観続けてなおさら名作視していたこともあり、期待が膨らみ過ぎていたこともあったのだが、それだけに少年映画どころか、凡百の戦争映画のカテゴリー内にあってこの体たらくに一気に萎えてしまった。子役のセレクトはやはり少年映画の核であり、そこを間違えれば魅力は失われてしまう。

その意味で、やはり戦争をめぐる少年の物語はアニメにするしかないのか、との諦めが一方には存在するのだけれど、やはり自分としてはつまらないジンクスは崩壊してほしい気持ちはあるのだ。『火垂るの墓』アニメ版はやはり自分には受け入れたくはない作品だ。あすの少年映画への望みを繋ぎたい。

(評価:★3)

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