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[コメント] まく子(2018/日)

監督女史の悪ふざけは、吐き気をもよおすほどに酷いものだった。タイトロープ上の少年の大人への嫌悪は、中年女性の妄想でしかない小奇麗かつ非現実的なものだし、不思議ヒロインの正体がさんざ語られた前説を全く裏切らない、という無芸ぶりには呆気にとられた。小学生男子の時代を体験した観客の皆さんは、本当に欠片なりとも今作に共感を抱けたものか問い詰めたい。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







頻出する「不潔だ」「下品だ」という大人への侮蔑のセリフ、父親の性器を見ての感想「化けものみたいなキン〇マ」といったことばの選択は、いずれも女性的感性より生み出されたものだ。露悪的なくせに竹を割ったような爽快感はなく、ウジウジしている。男性優位論のように聞こえるかもしれないが、反語的にいえば男性ライターの描く処女の感性にもこうしたデタラメは往々にしてみられるものではあるのだ。異性の我が子をもって、それだけで異性を知り尽くしたように慢心することは、斯様に恥ずかしい結果を生む。自制したいものだ。

(評価:★1)

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