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[コメント] 漁港の肉子ちゃん(2021/日)

破天荒で心底優しい母のためのコミカルな紹介シークエンスは、現実を生きる娘とは水と油。それぞれのシーンは存在感を匂わせ美しいのに、随分構成の結果損をしている。それでも、ギャグの後には突っ込まずにはいられないよしもと的作劇法に慣れれば「いい話」である。『じゃりン子チエ』の共存のコミュニティを求めるのは酷。あくまで現実志向のファンタジーだ。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







思春期の娘ゆえ成長に伴う性知識の問題もかんでくるのだが、腹痛というモチーフを使っての「食中毒」⇒店主への信頼、「盲腸」⇒母の愛情、「生理」⇒母の「母としての」祝福と改めての信頼関係の見直し、との三段攻撃には唸った。これは小説からの引用かもしれないが、母らしい肉子ちゃんの表情で締めくくったところはなんとも心憎い。

そのあとで明石家さんま実名登場も照れ隠しとは思われるが、大阪人の恥ずかしがりが愛らしい内輪ギャグであった。

(評価:★4)

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