コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 氷点(1966/日)

決して美しくはなく、演技も主役級とはいえない頃の安田道代が、なんと聖性を帯びて映ることだろう?むきだしの憎悪で彼女を襲う若尾文子の凄絶さとおぞましさ。彼女は女と母親の業を一身に体現して歳をとらない。
水那岐

小説の骨格がしっかりしているからだろう、ダイジェストと知っても一分たりとも目を離させない。もちろん、山本薩夫の語り口の上手さも大きく作用しているだろう。

以後は余談。徹の少年時代を演じる金子光伸は往年の特撮少年ドラマでは懐かしい顔だ。

そして、曲名がどうも思い出せない(ショパンの「マズルカ」?)のだが、冒頭で若尾が弾いていたピアノ曲はのちの『戦争と人間』でも浅丘ルリ子によって効果的に演奏シーンが挿入され、ドラマを盛り上げていたことが思い出される。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)直人[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。