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[コメント] 愛のイエントル(1983/米)

バーブラが原作をリスペクトした気持ちは凄くよく判る。だが、監督はもっと巧いプロに任せ、プロデュースに徹した方がよかったろう。単調なバストアップばかりのカメラワーク、最終的に内省に向かう歌唱の違和感は、否応なしに場面を盛り上げるはずのミシェル・ルグランのベストスコアを明らかに損なっているのだから。時代を反映するテーマだけにやり直しが効かないのが惜しまれる。
水那岐

実際、この話では無理だろう、とは理解できるものの、バーブラには踊ってほしかったし、取り巻く演技陣にも歌唱をお願いしたかったのだ。それが彼女得意のミュージカルってものであろうから。

男性ウケのしない彼女の、彼女なればこそのプロテスト・ミュージカルだからこそ、男性観客の度肝を抜くような大快作であってほしかったのだ。結局、そうはならずオスカーを選考する男どもには無視され、ラズベリー賞にノミネートされるというていたらくであった。フェリーニにだけは誉められた…というが、そのへんの所以も聞ければ聞きたいものではある。

(評価:★3)

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