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[コメント] 永遠の人(1961/日)

発端は昔ではその辺に転がっているよくある話。しかしそれをつき詰めてつき詰めて、最後まで行くとどうなるかを描いた。アカデミー外国映画賞ノミネート。
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







挿入曲として入るフラメンコの曲が、激情と哀切で心にしみる・・・というより、少し変わっていると思う。(女房はゲラゲラ笑っていた)

それは別にして、ストーリィ的に“和解”を最後に用意していたのは木下らしくて、やはり良い。長年の確執は、すべてが消えることはないにしても、徐々に薄らいでいく、その1歩になればよいと思う。

最初から平兵衛は非道な男として描かれているが、最後まで見て思うのは彼はこれほどまでにさだ子を愛していたんだ−偏愛ではあるが−ということだ。

「永遠の人」というのは彼のさだ子への想いであろう。永遠に手に入らない愛。そしてさだ子も、隆の死によってその愛を得ることは出来なかった。これも「永遠の人」だろう。二つの男と女の愛の形である。

(評価:★4)

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