[コメント] 1917 命をかけた伝令(2019/英=米)
オープニングカットの草原からカメラが引いていくと、仮眠している兵士が現れる。上官に起こされ、連れていかれて指令を受ける。そこから徐ろに、怒涛のようにミッションが開始する。
塹壕を抜け、前線から無人地帯、そして敵陣へ。民家での独軍機との一件まで息つく間もない。この空間感覚(距離感)と時間感覚の描き方には固唾を飲んで見入った。
ところが、ジョージ・マッケイが橋脚を越えようとする場面から、その研ぎ澄まされた空間・時間の感覚が急にあやふやになり、エンタメ性が優勢になっていく。この変調が個人的には興醒めだった。また、序盤も含めてやや劇伴が過剰で煩いように感じる。
それでも、照明弾に照らされた破壊された建物の光景や、突撃する友軍を横切って駆け抜ける疾走など、画面には観るべきものがある。
戦場での静謐な歌唱には『ビルマの竪琴』を連想した。
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