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[コメント] ザ・ハリケーン(1999/米)

人間を深く傷つけるのも人間、そしてその傷を癒すのもまた人間なんだと改めて思わずにはいられない。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







1分間に80〜90発もの拳を繰り出したという”ザ・ハリケーン”。その姿を見事に眼前のものとして現わしてみせたデンゼル・ワシントンに、ホンモノの気合いを見た。

気になった点が一点。ルービンを異常な執念で陥れようとする刑事デラ・ペスカの存在。ルービン・カーターの実話において、デラ・ペスカのモデルとなるような人物がいたのかどうかは知らないが、いかにも映画的な「悪役」として設定された人間像という気がする。人種差別・偏見というものは社会的な悪であると思う。その役割をこのように個人に担わせてしまうと、単なる悪いヤツに対する復讐劇のような印象が強まってしまう。わかりやすい悪役を設定したことで、逆にこの映画が描くべきテーマがぼやけてしまったのではないだろうか。

(評価:★4)

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