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[コメント] コーチ・カーター(2005/米=独)

「リッチワッツ?」「リッチモンド!」実話ベースだからというのを抜きにしても素晴らしい物語。サミュエル・L・ジャクソンは軍隊でも高校でも指導者役に適任だと痛感。眼力が凄い。「本気でお前たちを想ってるんだぞ」と、ひしひしと愛情が伝わってくる。「卒業より優勝」なんて教師は職務怠慢だよ。馬鹿げてる。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







体育館閉鎖の解除の決を採った時の4(解除):2(閉鎖のまま)の挙手に本気で腹がたった。それでも教師か? 職務怠慢も甚だしい。

しかし、生徒たちは体育館に机を持ちこんで勉強している。

体育館の閉鎖は解除できてもプレイは強制できない、と説明する生徒。

僕ら日本人には当たり前の事だけど、彼らにはそうでない事が伝わってきた。

自分の将来のことまで真剣に考えてくれているのはコーチ・カーターと彼らを最後まで見放さなかった教員たちだけだって事を、生徒たちの方が、親や他の教員たちよりもわかっていると感じた瞬間。不覚にも目頭が熱くなった。

実話なので州大会1回戦で聖フランシス高校に負けてしまう結末は変えようがない。だけど、最後のカーターの熱弁にまた目頭が・・・w

劇中、何度もカーターが口にする「お前たちの未来は保証する」という言葉。生徒たちは周囲を見て、家庭環境を見て、友人を見て、何度この言葉に励まされた事か。

もちろんそれはカーターが課した義務を全うした者だけが得られる権利。

よく人は「権利」を口にする。だけど、本当は権利なんて言葉は存在しない。何事にも権利を行使するためには義務が生じることは自明の理。一般に言われてる権利=「権利義務」って事を忘れてる人間の何と多いことか。

自由権を主張する者は法の下におかれる義務を課せられる。生活権を主張する人さえも納税(直接税はともかく間接税)の義務は免れない。

それと同じ。カーターはただそれを説いただけのこと。しかも、もっとも解り易く、達成しやすい目標を提示するという当たり前の方法で、だ。

そこに生まれる信頼感とチームワーク。変わっていく生徒たちとチーム状態。

わかってる。どうなるかはわかってるよ。観る前からわかってるって言ったって過言じゃない。わかっちゃいるけど、やめらんね。スポーツもの映画万歳だわ!

(評価:★5)

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