[コメント] サン・ジャックへの道(2005/仏)
人生っていう旅に本当に必要な「荷物」は何か? を考えさせられた映画。それは、携帯やドライヤー・メイク用具等ではもちろんないし、巡礼の、人生の旅にそんな大荷物が必要な訳もない。巡礼の旅=自分が死ぬその瞬間に手元にあってほしいモノなのかもしれないな。一行の旅が終盤に差し掛かる頃には僕も立派な10人目の旅の同伴者になった気分で景色や仲間に惹かれていた。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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人生という名の旅に必要な荷物。。。
それは、家族や血縁者、友人などかけがえのない「縁」なのかもしれない。いい意味でも悪い意味での「お荷物」だとしても。
言い換えると、巡礼の旅に持って出かけるモノ=死ぬ時に自分が一番手元に置いておきたいもの、なんじゃないかな。。。
だって天国には何も持って行けないでしょ?
エゴの権化である長男に自分の嫌な部分を見、正論で武装する姉に反抗し、できの悪い次男に腹を立て、その誰もがみんな自分の分身であることに気づかされた。そして、心優しいラムジー。観た者全てが心から純化される筈。。。
夕焼けの海岸で母の死を友から知らされたラムジーが絶望している姿を見つめる7人。 悲しいけど、素敵なシーンだと思った。
宗教問題や人種差別問題もサラッとジョーク交じりで流せる辺り、さすが会話のセンス溢れるフランス映画の面目躍如といった感あり。
僕としては、今年1番人に薦めたい映画だ。
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