[コメント] 春に散る(2023/日)
折角いい役者を揃えているのに、肝心の脚本が杜撰。特に佳菜子絡みのエピソードがどれも唐突に感じた。尺の都合で原作を端折ったのだろうが雑すぎる。窪田正孝と横浜流星のボクシングの試合・練習シーンは概ねよい。ボクシング指導・監修の松浦慎一郎氏の賜物だろう。ラストの長すぎるスローモーションはいただけないが。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
佳菜子がいつも突然に。
自宅取り壊しの足で向かったのが翔吾の試合。
え?
初対面はすれ違っただけだぞ?
いつの間にか翔吾の母親との距離を詰めまくってるし。
突然翔吾の自宅で飯の支度をしているのには笑った。
おじさん三人組の芝居は取り立てて書くことはない。
哀川翔演じる次郎がなにを考えているのかさっぱり。
ボクシングシーンはラスト以外とてもよかった。
『初恋』で既にその実力をまざまざと見せつけた窪田正孝がチャンプ中西の役を演じていて高揚した。その存在感たるや!
対する横浜流星も身体を絞って俳優とは思えないほど。
練習・試合と映画とは思えないファイトを堪能させてもらった。
つまらないプロの試合より劇的だった。
ひとえにボクシング指導・監修の松浦慎一郎氏の賜物だろう。
日本アカデミー賞の授賞式の際に言っていたが、松浦氏、『初恋』(出演もされていた)以外に今までにも『百円の恋』や『ケイコ 目を澄ませて』『BLUE/ブルー』『あゝ、荒野』でも演技指導されておる。
もはや映画にボクシングシーンが必要なら氏の指導が必須である。 アカデミー授賞式には彼の弟子がうようよいる、そんな状況に実際なりつつある。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。