あの急な階段からあれだけのものが身体に落ちてきた訳だ。お前らのせいで。

きっと大怪我だったろうねぇ。後遺症だって残ったかもしれない。お前らのせいで。

一家の大黒柱だったんじゃないの？あの人。もし仕事を長期間休んだりしたら家族も大変だろうね。お前らのせいで。

無邪気なお子ちゃまのお前らのせいでだ。

物語とは大抵の場合「誰か」の視点でかかれることによって成立する訳だから、「あんたみたいなこと言うんなら、この映画に限らず問題のある作品は山ほどある」とおっしゃる方もいるでしょう。それはその通り。

ただ、それならばもっとその「視点」を掘り下げなさいよ。大枚はたいて豪華なキャストを出して、結局大味に話が薄まっていたんじゃ本末転倒じゃないですか。 それだけ深みを与える事が出来る役者だから起用したんじゃないんですか？この作品を観る限りは客寄せパンダに呼んだと思われてもしょうがないですね。

「実話」だとか「豪華キャスト」とか唄わなければ間違いなく俺はこの作品にもっとよい点数をつけたと思う。確かヘラルドか何かの記念作品だった筈だが、そんな余計なパブもしないでほしい。もっとも、この作品に関してはそれを聞いていたお陰で悪い意味で「なるほど」と思っただけで済んだけど。

それにしても、バリー･レビンソン監督。あなたの作品は当たり外れの振れ幅が大きすぎ！

そういう意味では観る前から変にドキドキ出来てお得だけどさ。