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[コメント] ローマ帝国の滅亡(1964/米)

これは見事な美術・装置の映画だ。冒頭の山城からして、ちょっと他で見たことの無い凄い装置。ローマのセットも超豪華。モブシーンのボリューム感も大したモノで、画面のスペクタクルという点では非常に見応えがある。
ゑぎ

 また、アルメニアとの合戦シーンは、かなり西部劇的な風景で、アンソニー・マンらしい。まるで岩山。そういう観点では、前半の舞台となる山城自体が岩山の演出に近い、高低を意識させる演出だ。

 1960年代に入るとアンソニー・マンも時折ズーミングを使うようになる。本作でも、森での合戦前の静寂を強調するシーンで、高台から森の木々へズームアップするカットが何度も出てくる。これには違和感あり。

 ヒロイン=ルッシラ(ソフィア・ローレン)のテーマは美しい曲だ。彼女のシーン及び彼女のことが話されるシーンで変奏される。

#備忘で配役等を記す。

・皇帝アウレリウスはアレック・ギネス、娘ルッシラにソフィア・ローレン、側近のギリシア人にジェームズ・メイソン、盲目の従者メル・ファーラー、息子コンモドウスがクリストファー・プラマーアンソニー・クエイルはその側近。

・ローレンはアルメニア王オマー・シャリフと結婚させられる。しかし、シャリフは目立たない。蛮族のリーダーにジョン・アイアランド

・劇中、度々「ヘイル、シーザー!」という科白。シーザーはカエサル個人のことではなく、皇帝のこと。「皇帝、万歳!」という意味なのだ。

(評価:★3)

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