[コメント] 失われたものゝ伝説(1957/米=伊)
昔はこういう映画をテレビ放映で何度も見た気がする。改めて見てみるとこれはなかなか良く出来た映画だ。ヘンリー・ハサウェイの中でもかなり良いほうだろう。
登場人物は殆ど3人しかいず、それぞれのキャラクターの変貌も関係性の変化もちょっと極端な感はあるがシンプルで分りやすい。ジョン・ウェインはいつものキャラクターで、もう安心感抜群。不道徳さと鷹揚さがいい。ソフィア・ローレンは最初怒ってばっかりで全然綺麗じゃないが、ウェインと打ち解けるに従って可愛くなっていく。このあたりも上手いと云えば上手い。またロッサノ・ブラッツィが狂ってしまう描き方も極端だが悪くないと思う。そしてジャック・カーディフの色使いはさすがに美しく、冒頭の町、砂漠、古代都市の廃墟と背景もシンプルだが撮影の良さが際立つ。或いは砂漠で忍び寄るトゥアレグ族の描き方の不気味さなんかもカーディフの撮影が随分と貢献しており、矢張り撮影のいい映画は娯楽作としてもポイントを上げるのだ。
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