[コメント] ブーベの恋人(1963/仏=伊)
マーラとブーベ。そしてステファノ。夫々にテーマ音楽がある。このカルロ・ルスティケリの音楽に助けられている部分も確かにあると思うし、何よりマーラを演じるCC−クラウディア・カルディナーレが奇跡的に美しく、視線をさらってしまう。
しかしルイジ・コメンチーニとジャンニ・ディ・ヴェナンツォの画面感覚も素晴らしいと思うのだ。特に多くの場面で縦構図が印象的だ。コメンチーニは『パンと恋と夢』等でも斜面を利用して巧みに縦構図を見せたが、本作も奥行きのある画面でとびきり繊細な演出を披露する。ドラマとしては中盤以降が見せ場だろうが、前半のブーベがマーラの家へ訪れる一連のシーンの演出が繊細でいい。
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