コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] クルエラ(2021/米)

エマ・ストーンの実力は大したもんだ。私も本作のストーンは、『ジョーカー』のレベルに肉迫していると思う。しかし、それでも、エマ・トンプソンなのだ。ストーンもトンプソンの迫力には負けているのだ。この二人の対決は実に面白かった。
ゑぎ

 まず、子供時代のクルエラが可愛い。崖上の豪邸での逃走や、ロンドンに着いて、警官から逃げるシーンでも、真剣に走っているように見えないのは、ご愛敬だが。しかし、カメラはよく動く(ように見せる)。ジャスパーとホーレスのアジトの外観をクレーンのように上昇移動して見せるカットだとか。百貨店リバティ・ロンドンの正面を上昇して屋根の天窓を擦り抜け、店内をずっと移動し、便所掃除するストーンまで、ワンカットのように見せるカットなど。ま、ほとんどコンピュータで作ったカットなのだろう。特にクルエラとホーレスの愛犬の顔は(特に仔犬時代は)、CGで作った表情だと思う。動物の顔のCGは、私は未だ違和感がある。

 さて、大人になったホーレスは、ポール・ウォルター・ハウザーで、コメディ・パートとして、いい味を出している。ジョン・ベルーシみたい。それに比べると、ジャスパー役のジョエル・フライが、子供時代より、単純に頼りない(というかアホっぽい)イメージになっている。

 歌唱付きの有名曲BGMが、途切れず鳴りっぱなしだが、場面を盛り上げる効果的な使い方の部分と、うるさく感じられる場面と両方あるように思う。ご都合主義の部分では、特に警察力の貧弱さは目に余るが、漫画と思えば、許容できる範囲か。とにかく画面(演出)が頑張っているので、許せてしまえるのだ。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。