それがちょっと驚きでした。ゲットーを見ると現在の世界のある場所を思い出す。ガザ。なんという皮肉。ホロコーストはいろいろ映像化される機会があるけど、これはその中でも描写の丁寧さで群を抜いているのではないか。この映画は体力勝負みたいなところがあって面白い面白く無いではなく、目を集める事実があってそれをただ描写しただけというものだと思う。ナチ将校が憎まれ顔のボスキャラみたいな描かれ方のものとは違う。

ホロコーストという題材はまだ光を当てようとする人達がいるからいい。この映画の最後で思うのだが、スターリンや毛沢東によって死んだ人の数の規模はホロコースト以上である。こういった問題を真っ向から扱える映画がいつ出てくるのか？人間はどうやれば教訓を思い知るのか？そんな事を考えました。

良い映画というより見る価値がある映画。