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[コメント] スウィングガールズ(2004/日)

プロットを見ると『ウォーターボーイズ』(俺の評価は★4)とこの作品はほとんど同じ。でもこの作品には個人的には見逃せない、あってはならない点がいくつかある。
JKF

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ウォーターボーイズ』から「んなわけあるかい!」って感じの強引な進め方が目立っているのは分かるが、これだけは許せない。「主人公が出場希望の書類とテープを応募し忘れてコンクールに出られなくな(りかけ)る」なんてアホな話があるか?実際にはありえないことばかりが重なったストーリーになっているのは構わない。だが、本気でやってるはずの主人公にこんなことさせてしまったもんだから、俺は大いにシラけてしまった。

それから、テレビドラマの『ウォーターボーイズ2』には原案として矢口史靖の名前がクレジットされていた。まあ、実際どの程度製作に協力していたのかは分からないもんであるが、この作品は、悪い点で似通った部分があった。どちらも大雪だったり台風だったり、クライマックス直前にて、ホントにどうでもいいアクシデントが生じるのだ。クライマックスに向けて登場人物も観客もモチベーションが上がっていく最中に、何の前触れもなく邪魔者が生じて、誰が喜ぶ?興奮に溢れたクライマックスのプロセスで生じるドラマは丁寧に描かれるべきであっても、突然登場した邪魔者がクライマックスを焦らされるのはイライラを募らせ、スクリーンから気持ちをそらすだけだ。

この作品で言えば楽器の金銭問題であったり演奏場所であったりと、必然的にぶち当たってしまうハードルを乗り越える姿は、登場人物に感情移入するための重要な要素であるし観ていて爽快である。でも逆に映画を面白くさせるためにぶちこむ要素の中には、観ている側を不快にさせる物もある。しかも今回はそれが、コンクールに行く途中の電車の中でダブル攻撃してくるのだからたまったもんじゃない。この監督のギャグセンスと演出はなかなかのものなだけにちょっと惜しかった。

ウォーターボーイズ』からパワーダウンはしているが、出演者がみんな頑張っていたので辛うじて★3。ま、監督にはこの際、三作目も同じように撮ってもらって日本のシャマラン、あるいは青春コメディ版シャマランと呼ばれるように頑張ってもらいたいです。勿論、『ウォーターボーイズ』の名声、なんぞ、一気に消し飛んでしまいますが。

追記・フジテレビさん、これのドラマ化はしなくていいよ(笑)

(評価:★3)

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