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[コメント] デッドマン・ウォーキング(1995/米)

互いの立場から描き、あとはこちらがどう感じるかと言うこと。俺は答えを出せなかった。
JKF

 アメリカの同時多発テロ。ビンラディンが犯人と分かったときのアメリカの人たちの反応を覚えているだろうか?ほとんどが攻撃に賛成しビンラディンには死を与えて当然という考えだった。確かにビンラディンのやったことは非道でとんでもない事だっただろうが、アメリカが無かったら彼はあんなことしなかったかもしれない。後々、最初は怒りに満ちていたアメリカ映画界でも徐々に反対派(ロバート・レッドフォードとかオリバー・ストーンダニー・グローバーね。)が現れた。攻撃を支持していた国民の一部は攻撃された事への怒りだけで動いていたってことなのね。

 大事な者を失ったことのない自分としては、遺族の気持ちは分かってるようで全然分かってないだろう。だが、例え被害者に非があったとしても、加害者に対して怒りを覚えない者などそういない。じゃあ、加害者が死に値する時ってどんなときなんだろう?死というのは加害者を殺し、被害者の気持ちを満足させるために存在していて、何の解決にもなってないときもあるのでは?

この映画が不完全なわけではない。普段あんまりそういうことを考えない自分が答えを出せなくても少しは考えられたわけだし。他人の死なんてそうそう簡単に決められるモンでもない。そう感じた。これだけ重いテーマを扱いしっかりと描いたティム・ロビンスに拍手。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)新人王赤星 peacefullife[*]

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