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[コメント] スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃(2002/米)

見苦しいCGの連続は前作同様だったが、見所は多かった。アナキン役に抜擢されたヘイデン・クリステンセンは◎、本当に綺麗になったパドメ・アミダラ、息詰る戦闘シーン。そして何といっても、ヨーダ!!
Pino☆

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 正直言って、前半を見終わった時点では、予想以上に酷い出来だと思った。ジョージ・ルーカスの創造力もこの程度かと。前回同様、凝り過ぎのメカデザインと衣装デザインには、ガッカリさせられたし、役者の演技が台無しのカメラワークは気の毒だった。静止しているものが無いと思える程、目まぐるしく動くCGの連続は、目が回りそうで、ストーリーも何とか話を繋げるだけの退屈な印象だった(CGの宇宙船は大嫌いだ。リアリティが無く、安っぽい感じになる。動きや形は悪いが、昔の模型を使った宇宙船の方が、リアリティがあるので、全然良い。)。

 さらには、最近の駄作映画をパクったのか?と思わせるようなシーンも幾つかあった。猛毒を持つムカデの様な生物にパドメが襲われるシーンは『マトリックス』、オビ=ワンとアナキンがスピーダーから落ちて行くシーンは『フィフス・エレメント』を見ているようだった。

 と、前半は退屈でしょうがなかったが、中盤あたりから一変した。

 まずは、オビ=ワンとジャンゴ・フェットが雨の中で闘うシーン。息詰る激しい攻防は、クラシック・スター・ウォーズでの、ルークとボバ・フェットの闘い以上だった。それから、ジオノーシスで捕えられ、死刑場に送られたパドメ、アナキン、オビ=ワンの3人が、機転を利かせて窮地を脱出するシーンは見物だったし、さらにその後の、ジェダイ騎士とドロイド軍団の激しい戦闘シーンは、CGと言えども、興奮させられた。そして、何と言ってもハイライトはラストのヨーダとドゥークーの戦闘シーン。宙を舞うヨーダを見て、ヨーダってこんなにも強くてカッコ良かったのか・・・すっかり見直してしまった。(亀仙人に似たポーズをするので、かめはめ波を打つんじゃないかと思ってしまったのは、僕だけだろうか・・・)。

 キャストも良かった。アナキン役のヘイデン・クリステンセンは大正解だろう。熱血漢だが、怒りをコントロールできず、時に感情に押し流されてしまうアナキンを上手く演じていた。時折見せる憎悪に満ちた表情が何とも言えなかった。この男なら、ダース・ベイダーになってしまったのも頷ける。オビ=ワン役のユアン・マクレガーは、最初見たとき、誰だか分からなかった程、渋かった。前作では、エピソード4のオビ=ワン(アレック・ギネス)の印象からは、程遠かったが、今回のユアンからは年老いたオビ=ワンの姿が何となく想像できた。パドメ役のナタリー・ポートマンは、その魅力がスクリーン一杯に拡がっていた。本当に吃驚するほど綺麗になった。アクションシーンで、銃を片手に勇猛果敢に闘う姿は、クラシック・スター・ウォーズのレイアとダブって見えた(だって、血の繋がったレイアの母親だもんね)。

 それと最後に、エピソード1でラズベリー賞に輝いたほど不人気だったジャー・ジャー・ビングスの出演が控えめだったことも、本作の良い点だったことを付け加えておく。C−3POとR2−D2の漫才コンビが復活したので、うるさいコイツの必要性はもう無いだろう。

 というわけで、疲れるCGや音響効果には文句があるものの、前作に比べれば、見どころ満載だったので、本作の評価は一応☆3.5。この評価は、次作の出来次第で増減すると思うが、今のところはエピソード3への期待もあるので☆4としておく。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] アルシュ[*]

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