原作「ルパン３世」は、確か１９７０年代前半に、当時の大人向け漫画週刊誌「アクション」に連載されていた。この原作にもとづいて、子供向けのＴＶアニメとしても放映されたが、そちらはある程度原作のイメージを守り、人物の作画も、やたらと手首や足首が細い、線画的な感じがするものであった。

さらに原作漫画は、痛快怪盗モノではなく、時折お色気をいれながらも、基本は６０年代から７０年代にかけて、漫画界にあらわれてきたナンセンスものの流れを組むものであった。

そういう原作から主要キャラクターだけ借りて来て、しかもそれを自分なりに肉付けてして、この映画をつくりあげたのは純粋に宮崎駿の才能のなせる技だろう。

そしてこの「カリオストロの城」は大ヒットによって、ルパンものアニメの基本イメージとなった。それはそれでたいしたものだが、ことがアニメだけにとどまらないからすごい。

現在、漫画週刊誌「アクション」において「ルパン３世」が連載されているが、そちらの漫画も、本来の原作者であるモンキー・パンチが監修に名を連ねているが、実際には宮崎アニメの「ルパン３世」の系統のものとなっている。

ここまでくると、スゴイを通り越しているような。。。。。