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[コメント] マリー・アントワネットに別れをつげて(2012/仏=スペイン)

ベルサイユ宮殿の中だけで、ホンの数日間という狭い世界の物語ではあるが、フランス大革命の裏面史として、歴史のうねりとそれに翻弄される人間の小ささを描き切っているのは大したもの。
シーチキン

そりゃー革命も起きるだろうという、あきれるようなベルサイユ宮殿の豪奢な浪費の実態が混乱の中でも透けてみえる演出は非常にうまいと思う。

それに革命直後の大混乱の中にあっても、なんだかんだいっても王妃の周辺部分だけは、それなりに王妃の贅沢なわがままに応えるだけの機能が維持されているというのも興味深い。

その辺りがけっこうしっかりつくり込まれているから、歴史に特筆される大事件の、裏面史として一流の出来ばえになっているのではないか。

また、これまでいろんな役者がマリー・アントワネットを演じてきたが、ダイアン・クルーガーのそれは生身の人間としての王妃を感じさせ好演していると思う。

(評価:★4)

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