他の方のコメントでも触れられているが、冒頭に不倫清算後の「二度と会わない」って合意書で始まる割に、主人公の言動がなんじゃそれ。

講演をコッソリ見に行くのは百歩譲ってまだわかるのよ。かつて愛した男性が今どうしているのか、一目でも顔が見たいと願うのは無理はない。

けどその後よ。姿を見かけたからってバスの窓開けて名前を呼んだ時「何やってんの！？」って素で驚いた。しかもバス降りて追いかけちゃうし。会いませんって誓約書交わしたの忘れたのか？そんな軽い決め事だったのか？じゃあ冒頭で入れた意味は？

さらにその後、川辺で先生の姿を見かけたシーン。しゃがんで隠れて見つけてもらうのを待っている。もう会う気満々じゃんか。

こうして再会することに対して後ろめたさや躊躇いが全く見られないため、その後も感情移入できないんだな。 あと個人的に、彼氏の長靴をぶん取って自分が履いたり、しょうもないことでムクレて帰ろうとする上戸彩が可愛いと思えないので、斎藤工はこの女のどこが良いんだかわからない。まあ本人も奥さんに同じこと訊かれて「わからない」って答えてるけどね。

伊藤歩の「また私が悪者みたいじゃない！何も悪いことしてないのに！」という台詞が心に響く。

ただ、こんなにも下世話でいけ好かないどうでもいい話を最後まで鑑賞できたのは、見事にハマった役者陣の力量のおかげ。役者に「見せる力」があるんだなと感じたので☆3。