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[コメント] 日本沈没(2006/日)

虫も殺さぬ災害映画。
林田乃丞

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 冒頭、あの少女を火だるまにしてしまえばよかったのだ。あの少女を救ってしまったことで、初っ端からもう緊張感がなくなってしまった。悲惨に、無力に、意味もなく死んでいく無数の人間たちを描きたくないなら、災害映画なんか撮らなきゃいいのにと思う。

 肝心の日本が沈没の過程でも、気が付いたら「死者1,200万人」とかなってるけど、沈没の様子はほんの少ししか描かず、ほとんどはテレビのニュースや新聞記事(このご時世に新聞記事て!)で伝えられるばかり。私は日本沈没が見たくてわざわざDVDを借りてきたのに、日本の沈没を眺める人々を眺める私という、何だかよく解らない構図になってしまった。

 あとクサナギくんとコウさんのロマンスですが、「好きなんだぁ」→「え?(もしかしてボ、ボクのこと!?)」→「この仕事がね、とっても好き」→「あぁ……」なんてくだりを見せ付けられてしまったら、もうこっちが赤面してしまって、それ以降どうでもよくなっちゃうよ。

 結局のところスペクタクルもロマンスもまるで感じ入るところのない作品でした。久保田の歌はいい曲だね映画とは関係ないけど。

(評価:★2)

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