[コメント] 新・夫婦善哉(1963/日)
前作『夫婦善哉』のような奇抜な画面設計は影を潜め、長回し中心のショット構成が演技空間を可笑しみと情感で満たす。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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森繁久彌と淡島千景を引き離すというのは作劇上の一種の賭けだったと思うが、森繁は淡路恵子や小池朝雄、あるいは娘の中川ゆきを相手にしても実に面白い芝居をしている。それは森繁による自分のキャラクタおよび自分と芝居相手の関係性の解釈がきわめて正確だからだ。
また、本作と前作の違いは蝶子が逞しく成長したことだけではなく、淡島自身の役者としての成長によるところも大きいだろう。ここでの淡島は森繁や浪花千栄子と見事に張り合っている。
それまでほとんど排除されていた森繁と淡島の二人芝居をたっぷり見せてくれるラストシーンは本当に名場面。
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