[コメント] 素晴らしき放浪者(1932/仏)
まずミシェル・シモンの傍若無人な振舞いに目を奪われ、その自由な演技に喝采を贈りたくなってしまうのは仕方がないとしても、単にそれだけの映画だなんてことはもちろんない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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都市の喧騒や食器の落下する音など、すべての音が生々しくフィルムに定着されている。そのような適切かつ秀抜な音処理がなされているからこそ、無音のシーン(終盤シモンが川に流されるシーンなど)や言語的というよりは音楽的なシモンの台詞の聴覚性が際立ってくる。
トーキーが生まれてからわずか五年ほどしか経っていないにもかかわらず、これほど完璧な「音」の映画が作られていたという事実に、改めて驚かされる。
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