まず功夫映画を舞台にして、

コミカルなジャッキー、シリアスなジャッキー、無邪気なジャッキー、悲しみにくれるジャッキー、正義を貫くジャッキー

を見せつつ、危険なスタントを交えて、

集団とのバトル、道具を使ってのアイディアバトル、 最強のボスとの超絶バトル、そして

「酔拳」

と最高のジャッキー要素が詰め込まれているのです。どこを取っても彼の本気しか詰まっていない。

８０年代以降ラフな格闘スタイルが多いジャッキー映画には珍しく随所に決めポーズが入り、それがまた死ぬほどかっこよくて堪らない。初めて観た少年時代にどれほど心奪われつくしたことか。（ちなみに掌を前に差し出すのはリンチェイの双手龍形の構えが元ネタと思われますが、そんな余裕も心憎い！）

惜しむらくはブツ切り状態のラストですが香港公開版では続きがあるそうで、 これがなんともショッキング(万事解決したけどアルコールでジャッキーの目が潰れてる)な終わり方でどっちにしてもうーんという感じです。

まあそれまでが最高すぎるからこれはこれで全然かまわないんだけどね。

○追記

香港公開版も見たけど、これ全然ありです。

たしかに杖突いてたり香港的ブラックジョークの極みなんだけど、 黄飛鴻といったら向こうでは皆が知る大人物だし、なによりお正月のジャッキー映画なんだからアル中くらい簡単に吹き飛ばしてくれるはず！と楽観的に見られるし。

好き嫌いは分かれるかもしれないけどこのバージョンで公開してほしかったな。