[コメント] Dolls(2002/日)
赤い命綱。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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写真のような映画。
美しい。 全ての場面のどこを切り取っても絵になるような、 そんな写真のような映画。 春夏秋冬、それぞれの季節の美しさと、 そこにある残酷さ、物悲しさが、 心に染み入ってくる。 特に秋の紅葉の赤は、大変に印象的。
赤の使われ方は、風景だけではない。 菅野美穂と西島秀俊の腰に巻かれた、 二人を結ぶ、赤い紐。 「つながり乞食」と、道行く人に笑われながらも、 気が触れてしまった菅野美穂を どこにも行かせない為に、 西島秀俊が結んだ、赤い命綱。
3つの物語から成るこの映画は、 どのパートも、 たった一人の人間の存在が、 他人の一生をも左右させてしまう事があると、 怖ろしいくらいの表現がされている。
そしてそれは、 一方的なものではなく、 人は常に、互いに影響され合っているのだと、 痛切に感じさせられた。 菅野美穂と西島秀俊のカップルは勿論だが、 アイドル役の深田恭子とそのファン然り、 ヤクザの親分の三橋達也と昔の恋人然り。
北野武の映画を観た後は、 いつも、しばらくの間、ぼんやりしてしまう。
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