[コメント] バレンタインデー(2010/米)
ジャンル映画の堕すべき典型に陥るも瞬発力の輝きが救いのSO-SOムービー
ありがちな現代人の生活群像劇といった趣に、バレンタインデー用というイベントムービー以上のものとはならなかったいわゆるひとつのプログラムピクチュアという限界。「こういう映画はこうだよね」という典型に、作り手が埋没してしまっているという明け透けな作為があまりにもわびしい。これだけの豪華キャストを起用しながらも、力強い映画力を見せることができなかったのは、実に不経済な映画ではないか。もったいない。唯一、そのバカキャラ全開の、運動音痴ギャルを演じた女優には、キラリと光るアクティングが見られ、その実現だけをとってこの映画の瞬発力を認めることができたが、作家の作為でもなく、トレーラーにクレジットされる役者の面白さでもないところに、評価できるポイントがあるというのは、これは、狙いではなく偶然の産物として物足りない映画であった。
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