[コメント] ゴッドファーザー(1972/米)
若さゆえの筆致の拙さが惜しいSO-SOな一品
コッポラが30代そこそこで撮ってしまったという若さゆえの筆致の拙さ人物造形の幼さで、無惨にも魅力的な素材の旨みが死んでしまったという実に悔しい一品である。描かれようとしている世界観の骨の太さというものが感じられず、社会あるいは個人が孕んでいる暗黒面への畏怖というものが薄っぺらなので、これだけの大作な風体を持ちながら映画的にはあまりに小柄といえる。作品自体は決して悪くない。そう思えばこそ責めるべきは必見の名作となるところを凡百に貶めた罪深き才能を持ったコッポラなのである。
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