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[コメント] 憂愁平野(1963/日)

宣伝文案「妻ある人の子を生みたいと願う私は妖精 夫に抱かれて和解する私は平凡な妻」みたいな山本富士子新珠のドロドロメロドラマ。井上靖の良さは相変わらず判らない。褒める人はフランス心理小説みたいだとでも云うのだろうか。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







山本富士子寝起きが悪いのは虫がいるのではないかと森繁を疑い、軽井沢の霧の木立で仲代達矢に再会して大空真弓をサボテンと呼ぶ。夫婦喧嘩して森繁が夜中に自宅の大黒柱を切り始める辺り、滑稽と悲惨が背中合わせなのは判るが、それがどうしたとしか思われない。新珠は「あの人の子供産んじゃう」と酔っ払って絡んで仲代に氷をぶっかけられ、アラタマは山本富士子が怖いとノイローゼになり、山本は仲代に抱きつくが最後は「私ってやっぱり忠実な妻」とごちる。「そう考えると気持ちが静かになって」。

美女ふたりを眺めて不満がないが、退屈といえば実に退屈。豊田四郎らしいずば抜けた描写もない。カラーワイド、東京映画創立30周年記念映画。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ジェリー[*]

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