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[コメント] 鉄輪(1972/日)

絞殺』に先行する新藤らしいバカ映画。嫉妬されるのが観世栄夫という処からしてバカを極めている。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







本作から近代映協はカラーらしく、もうモノクロで質感豊かに撮る時代は終わったのだ、いっそペラペラに撮ろうという意志疎通があったに違いない。実にアブストラクト。終わり方の出鱈目さも意図的なんだろう。殿山泰司の怪しい占い師の件もずいぶんな出鱈目さだ。能の科白の字幕がもっとあった方が丁寧だと思うが、それも出鱈目なんだろう、きっと。

公衆電話の乙羽信子が決まっている。彼女の嫉妬を我が物として感じられる人とそうでない人では、感想が全然違うだろう。後半の電話パニックのイライラ度は嫉妬の恐ろしさとして画面に定着させられている(当時、電話のコードは抜けないのか疑問だが)。

(評価:★4)

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