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[コメント] アジョシ(2010/韓国)

ブルース・ブラザーズ』を想起させる動機の純朴さがチャーミングでいい。撮影も面白く、窓から飛び降りる際の上品なCG処理に二度はっとさせられた。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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ラストが素晴らしい。「すまなかった。あのとき知らない振りをして」。これが一連の阿鼻叫喚の動機では間尺に合わないだろ。なんという手間のかかった謝罪だろう。本作、シノプシスの段階では『ブルース・ブラザーズ』のようなギャグ映画だったのではなかろうか。

続く云い訳がまたいい。「知っている振りをしたいとき、つい知らない振りをする」「それ、どういう意味なの」「おじさんも判らない」。近所の子供を意識しても仕方なかろう。これは片想いの婉曲な告白だ。ウォンビンはあのネールアートと、バットマンのカードに参ってしまったに違いないのである。これも落差ギャグではないのだろうか。

「ひとりで生きろ」。務所から出るまで待っていてねの反語だろう。おまけに抱いてやがる。なんて可愛いロリコンのむっつり助平だろう(以上はもちろん冗談です)。

クライマックスの相手の外国人がキム・セロンの眼をくり抜かせなかった訳ね、なるほど。スーパーヒーロー物の中盤以降はまあ愉しめばいいのだが、序盤のジャンキーの親を持った子供の件はどの暴力シーンよりも目を背けさせられる、たとえネタと判っていても。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)おーい粗茶[*]

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