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[コメント] シチズンフォー スノーデンの暴露(2014/米=独)

素晴らしいドキュメンタリー。ソダーバーグもアカデミー賞もいい仕事をしている。今や米中の狭間にあった「香港」というアジールが2020年に失われようとしている危機も感じさせられる。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







以下は要点のメモ。

スノーデンは語る。「国家権力が国民の反対する力を潰している」「国家を抑制する唯一のものである政策が変われば、国民は国家権力に反対できなくなる」「行動に出たのは、オバマが(情報公開の)公約を裏切ったからだ」ドローンは要人の家を監視しているよ。「有権者と当選者の関係が支配するものとされるものの関係に変わっている」。ヒュドラの法則を語る。地下駐車場で会うのが一番いい、ディープスロート方式(!)。

報道が個人の物語に矮小化されてはいけないから自分の報道は控えろとスノーデンは指示している。これも正しいと思われる。「恋人は家賃の引き落としがされなくなった、工事車両が家の前に何台も停まっている」。ウィキリークス、人権弁護士、国際弁護団、米国自由人権協会。国外のスパイを対象としたスパイ活動法。「CITIZEN」との署名。窓の外からの恋人との光景が映された。

スノーデン以外の断片。ウィリアム・ビニーという元NSAの数学者で片足義足のオジサンが世界ハッカー会議で告発している。9.11以降、愛国者法で政府は国民の監視を始めたと語る。NSAがユタに建設しているバカでかいデータセンターが映される。NSAの裁判が映され、司法省の男が、これは裁判は不適な事象と述べて裁判官に批判されている。デモ隊のセキュリティ講習が映される。「監視を感じている者は?」全員がリアクション、携帯没収、網膜スキャン(!)の体験あり、講師語る、クレジットカードとメトロカードで行動は監視されている。2013、国家情報長官召喚の公聴会、長官、盗聴を否認。英国GCHQ(協力企業)のパラボラアンテナ、海底ケーブル傍受施設。EU協議の模様、「プライバシーのない国の萎縮効果を考えて下さい」。ビニーは後半にドイツ議会への招待が映される(メルケルの携帯も傍受されていた)。

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