[コメント] もっとしなやかに もっとしたたかに(1979/日)
苦手な敏八作品のなかでは面白く観れた。もっぱら軽い自虐コメディの連発が愉しいから。そして収束はやっぱり苦手だと思った。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
最後はやはりというように奥田瑛二を殺してしまう。しかも極めてどうでもいい自動車事故で。最近、国映の最近のポルノを何本か纏めて観たのだが、どれも主人公が最後に殺されてしまう映画ばっかりだ。敏八作品は彼等の精神的支柱なのかも知れない。しかし、そのシニカルは別に面白くもない。
高沢順子の子育てネグレクトの物語は最後に解決したように見え、森下愛子はクルマに轢かれても平気でいずこともしれず去ってゆく。奥田はメスに喰われる運命のオスのような、ある種の昆虫の生涯を思わせる。
奥田の仕事はクロネコヤマト。黒猫のロゴは57年、宅急便事業は76年からの由。河原崎がミシンの実演販売しているが、取り巻くのが小学生ばかりというのがいいギャグだった。奥田・高沢再会の西瓜と塩のギャグもいい。奥田の逸物をズボンの上から鷲掴みにする絵沢萌子も相変わらず素晴らしい。
加藤嘉を日活で観るとは思わなかったが、入院している彼の愛人まで名乗る森下の本音か建て前か判らない軽さは80年代の先駆の趣。グルーピーの事務してたてる生計も、リストカット描写も。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。