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[コメント] 弁天小僧(1958/日)

有名な歌舞伎狂言「白浪五人男」、歌舞伎は無知なのでああ粋とはこういうものなのかと勉強になった。私らの世代が松田優作に憧れたのと同じなんだろう。短尺で詰め込み気味なのが残念。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







青山京子が、二階梯子け倒して襲われそうになった雷蔵(近所のご婦人方はいいわネとか噂している)にその後突然ヨロメくのが、どうにも唐突でいけない。雷蔵というより雷蔵の持っている小判に惚れたように見えてしまう。こういうのは元の話を知っている観客向けなのだろう。勝新の物語への埋め込み方も無理矢理で、短尺ものの詰まらない処。

雷蔵の敵役河津清三郎と味方の田崎潤は元からそっくりさんだが、本作時点ではさらに似ていて、どちらか判らず混乱した。こういう配役はよろしくないと思う。しかし、この河津らはヤクザものなのに十手を預かっているという組織は興味深い。こういうリアルもあったのか。一般に時代劇では十手を預かるのは銭形平次みたいな善人ばかりだから新鮮に感じた。

見処は有名な女装して詐欺してバレて開き直る件で、舞台中継で演出され、取り巻きの衣装や類型的な仕草など面白く観れる。終盤は伊藤印の御用提灯大量導入で、物干台での自害も鮮やかで面目を施す。田中徳三が助監督。カラーワイド。英語字幕付で鑑賞。

(評価:★3)

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