ゴジラとハム太郎が同時上映だったのは覚えています。

ゴジラがやる前にハム太郎がやって「もういい加減にしてくれよ」とおもいつつも始まったゴジラですが。

当時、正直ゴジラにウンザリしてたんです。

アメリカ版ゴジラでのショックがあっただけにもう日本では勝ち目ないよ・・・。

とおもってなめてかかってました、でもまぁ怖かったですね。

この映画でゴジラを再評価しました。

アンダーテイカーよろしく、白眼をむきながら街を軍を市民を怪獣を、とにかくただ破壊しまくる映像はまさにガメラ３並みの体験でしたよ、中学生当時。

それまで、90年代のあんま怖くないむしろカッコイイゴジラのイメージがあっただけにこれだけ暴れ狂うゴジラはムチャクチャ怖かったです。

後にいろんなゴジラ映画を観たんだけど、へドラよりも怖いですよ、こっちの方が。

ゴジラはやはり全てを破壊し、無に返すようなヒールがよく似合う。

ただ、ただそれだけです。

いやダークヒーローだった90年代のゴジラや王道ヒーローだった昭和ゴジラを否定するわけじゃあないんだが、個人的な話をいわせればやはりゴジラは暴れ狂うヒールが似合うと思うんですよ。

やはり、この映画もっといえばこのゴジラそのものが初代〜モスゴジまでにあった憎く巨大で残酷な怪物系ヒールとしてのゴジラが戻ってきているんですね。

事実ムチャクチャ怖いですし。

何よりも登場シーンも凄いです、ゴジラが港から上陸するシーンや富士山をバックにゴジラが映るシーンの合成や巨大感も2001年の日本映画としてはかなりの出来だとおもいます。

そういった映像の一つ一つが迫力を増しゴジラを恐怖の存在として描くことに成功してますね。

で、10年以上たったわけですが海外のゴジラファンたちもこの映画が気に入ったのかIDW社で作られたアメコミ版ゴジラ「キングダムオブモンスターズ」ではこのGMKゴジラまんまのデザインで、しかも登場シーンまでそっくりそのままで描いてました。

その中で描かれてるゴジラですが、GMKゴジラがまるで紳士にみえるほどの破壊神っぷりでした。

えぇ、マジで。

この映画の影響でミレニアムシリーズが作られましたが、恐らくそれがなければ今回のアメリカ版再リメイクはなかったでしょう。

また海外でのゴジラ映画の再評価もなかったとおもうんです。

そういう意味ではこのゴジラ映画というのはかなりゴジラ映画史においてかなり貴重で、そして重要な映画ではないかとおもうのです。