セックスの事しか頭に無い若者達が、ナチの制服に身を包み、まるで中近東みたいな砂漠地帯でお手軽に核兵器を使いながら虫ケラ共を根絶やしにするという蛮行を、ハエ叩き程度の事であるかのように手軽に活写。 そして軽ーく散って行く命。

構成要素をいちいち悪意で塗り固めたエンターテイメント映画。 最早痛快でもある。

かつ、出てくる大人たちは、軍隊と云う組織の中で、命令として与えられたロールをプレイする事に満足している将校、手足を失った無残な敗残兵、自分の事だけ考えなさいと教育するありがたい両親、そして、むき出しの暴力こそが事を成し遂げると言い切る教師＝聖職者と、ビシッと筋の通った配置。

これを巨額と有数のスタッフを投じてつくり、自分の名前を冠して世に送り出すヴァーホーベンの題材に対する距離感。 胸中は如何に。

ティム・バートンと並んで不愉快な監督ｗ