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[コメント] ギャングース(2018/日)

愛しい3人組の青春グラフィティ。荒削りの魅力と穴ぼこが紙一重。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







原作は全く知らないのですが、聞くところによると原案は貧困や犯罪が専門のジャーナリストだそうですね。 この映画でリアルに描かれる詐欺はそこに起因しているのでしょう。 ウチのヨメも「あっくんにそうまで言われたら私も老人から搾取する」と言うとりましたわ。

そういった意味では、原作の意図は社会派的なことなのかもしれませんし、ルポよりもエンターテインメントに消化させようとしたのかもしれません。 その原作の意図と合っているのかどうか分かりませんが、少なくともこの映画は青春物に見えるのです。 そして入江悠映画の持つ熱量が青春物と合っていると思うのです。 中でも加藤諒がとてもいい。

私はこの映画の熱量と荒削りな感じが好きなのですが、映画自体の雑さはイマイチ好きになれない。 牛丼380円は食えないけどスマホに支払う金はあるんだ、とか(何らかの手段でただ使いしてんのかもしれないけど)。写真をプリントアウトしちゃうんだ(やたらベタね)、とか。空港の駐車場って割と簡単に見つけられるのね、とか。

詐欺のテクニックを始めとする「悪」の描写はリアルなのに、それ以外は結構なご都合主義。 もったいない。

逆の考え方をすれば、80年代脳天気な『ビー・バップ・ハイスクール』的悪童物が社会性を帯びた世知辛い映画とも言えるかも。

(18.11.23 ユナイテッド・シネマとしまえんにて鑑賞)

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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