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[コメント] グロリア(1980/米)

空気感×視点×運動
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







十数年ぶりの再鑑賞。レビューも全面的に書きなおす。 私はこの映画が大好きで、大学生だった頃からもう何度となく観ているのですが、製作から35年経った今観ても、何だか新鮮な気持ちで観られるのです。

オールロケとフィルムの質感が醸し出す空気感(改めて観ると晴天とかないんですよね)。 常に「追われる者」側の視点だけで描いているのもいい(いやもうそこがこの映画の主題だと言ってもいい)。 そしてこの映画で一番気に入ってるのは、カメラの機動性というか、映画的な“運動”が詰め込まれているように思える点です。

この映画の“空気感”は追われる者の“不安”とリンクし、映画的な“運動”は主人公たちの“逃亡”とリンクするのです。 “空気感”“視点”“運動”がうまく絡まった映画なんですよ。私はそこに映画本来の面白さを見るような気がするのです。

いやまあ、オバサンが銃をぶっ放す(いま観ると結構乱暴だ)というのが最大の魅力なんですけどね。私の「女殺し屋物好き」の原点。

(15.08.19 CSにて鑑賞)

(評価:★5)

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