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[コメント] 陥し穴と振り子(1983/チェコスロバキア)

意外に原作に忠実・・・だと思う(遠い記憶)。ただ、一般的に流布している製作年は違うと思うんだけど・・・。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画、一般的には「1983年製作」ってことになってますけど、「1966年製作」って資料もあるんですね。技術的にも作風的にも66年説の方が正しい気がするんですけどね。 世に出たのが80年代ってことなのかもしれませんけど。

今はなきチェコスロバキアという国で作られた映画ですが、ヤン・シュヴァンクマイエルという作家は、共和国時代に生まれ育ち、社会主義国の時代にこの作品を作ってるんです。 社会主義、共産主義には結構な恨みを抱いているようで、いやまあ、チェコの文化人・知識人はみんなそうなんでしょうけど。

チェコの歴史なんて学校で習った「プラハの春」くらいしか知りませんから推測するしかないんですが、圧政下だったんだと思うんです。ちょっと読みかじった上っ面の知識だけで書いてますけどねっ。実際シュヴァンクマイエルは共産党政権下のブラックリストに載っていたそうですよ。

そう考えるとこの映画、強権国家に対する批判じゃないかと思うんです。暗喩として分かりやすい。原作には忠実なんですけどね。サスペンスとしても普通に面白い。

(16.09.25 ユジク阿佐ヶ谷にて鑑賞)

(評価:★3)

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