あくまで温和な態度を崩さなかった浪人が最後に見せた笑顔はステキだった。それだけに無理心中という結末は悲しい。

大昔の作品だが、とことん誇りを守りぬくためには死ぬしかない、もしくはプライドを守る一番お手軽な手段は死んでしまうことというのは今も昔も同じだと思う。ただ誇りの中身が少々変わっただけではないだろうか。あるいはプライドなど持たない方がラクに生きれると皆が気づいてしまっただけのことではないか。

そういうことを考えられただけでも見てよかったと思う。傑作です。