コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ロリータ(1962/英)

後の社会現象をこの映画のせいにするのは、映画が鋭いのか、社会が堕落しているのか?今となっては、このプラトニックな映画を酷評した現実社会の方が恐い。
のぶれば

20世紀末(1990年代)以降にこの映画を観て、物足りなさを感じることなくただ恐ろしさだけを感じた人がいれば、きっとその人こそが正常なのだろう。しかし、今の社会でそんな人がいるのだろうか?

作品の公開当時、映画の不道徳が批判の的となったが、今となっては映画の方が社会を批判している様にすら思えてしまうのだ。

「ロリータ」という題名のこの作品が純粋な程までに少女を崇めているのに対し、現実のロリコンは際限無く少女を貶めている。どちらが堕落しているのかは言うまでもないことだろう。その意味において、今となっては、この映画は寧ろ社会道徳の向上の為の作品と言えるかも知れない。

そんな風に考えてしまうだけに、 「この作品を駄作と言いたいのなら、堕落した社会を立て直してからにして欲しい。」 そんなキューブリックのメッセージが聞こえ候。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。