リチャード・コンテの映画ファンのコメント
ジェリーのコメント |
疑惑の渦巻(1949/米) | よく作られたとは言い難い脚本で、移動撮影の堅実な動きとホセ・フェラーやチャールズ・ビックフォードの味が取り柄の映画。オットー・プレミンジャーの映画はどれも緊密な演劇に見えてしまう。映画らしいスケール感の描出が苦手な人だ。 | [投票] | |
ブルー・ガーディニア(1953/米) | アン・バクスター扮する女性の脇の甘さと、リチャード・コンテ、レイモンド・バー扮する男性の不実な好色さを両方均等にユーモアすら交えてたしなめている。余裕綽々とした映画作りに、大人の紳士淑女を主要顧客としていた時代の余裕を感じる。 | [投票] | |
出獄(1948/米) | 真実の追及の矛先を絞りに絞り、主人公記者の行動を丁寧に見せた。この丁寧さはくどさ寸前と言えるレベルで、この一本気と粘りが見どころとなった。セリフは実に練り上げられており、明快で論理的。そして犯罪者の母の造形がいい。彼女がこの映画を駆動させる燃料である。 | [投票] | |
鮮血の情報(1947/米) | 脇役までストレートで堅実な演技が行き届いたきびきびした映画。局長役のウォルター・エイベル、ルアーブル町長役のサム・ジャッフェらが時折見せる、厳しい任務に向かうときの苦味の利いた表情が、観客におもねらない真の映画的抒情を醸す。 | [投票] | |
ゴッドファーザー(1972/米) | ホークス嫡流のギャング映画でありながら、ホームドラマである。家族で食事するシーン・記念写真のシーンなどまるで小津映画(な訳ないか) | [投票] | |
ビッグ・コンボ(1954/米) | 冒頭の女性の追っかけシーンなどひどく脇の甘いところがあるかと思えば、リチャード・コンテや ヘレン・スタントンの癖の付け方に工夫を感じさせる面もあり、いかにもB級ノワールらしい魅力の放ち方。補聴器はよい小道具だ。霧の使い方が幼稚っぽい。 | [投票] | |
都会の叫び(1948/米) | サスペンスを持続する技巧の熟練度は最高であるし、リチャード・コンテにまつわる人物たちの悲劇への引き込まれ方が簡潔かつ鮮やかだ。言葉に頼らず緊張度の高い構図を持った映像の連鎖だけで、人生からの転落という主要テーマがくっきりと浮かび上がってくる。 | [投票(2)] | |
深夜復讐便(1949/米) | 主演男女ともにイタリア系。本筋に関係ないシーンが膨らみすぎで、大根俳優が混じっているのも大きな難。しかしヴァレンティナ・コルテーゼの登場するシーンは実にしまる。撮影は職人的に堅実な腕前。夜が夜らしく、トラックの走行シーンの切れ味もよい。 | [投票] |