[あらすじ] サウダーヂ(2011/日)
長引く不況でさびれた甲府。一大勢力だったブラジル人も職を失い街を去りつつある。公共事業も激減し、30代半ばの土木作業員精司(鷹野毅)は漠然とした不安から逃避するように、タイ人ホステス(ディーチャイ・パウイーナ)と日本を捨ててタイで暮らすことを夢想していた。一方、家族が破綻した若いラッパー猛(田我流)は街の外国人を敵視し、元恋人(尾崎愛)とブラジル人たちの付き合いに嫉妬する。さらに精司の妻(工藤千枝)は怪しげな天然水の販売に勧誘され、タイ帰りの保坂(伊藤仁)と意気投合した精司のパブ通いは益々激しくなる。行き場を失った日本人と外国人が吹き溜まる2000年代、地方都市の郷愁。(167分)
サウダーヂとはポルトガル語で「郷愁」の意味。監督の富田克也は甲府出身で、地元でトラック運転手をしながら映画を作り続けている。2003年、同じ自主制作映画作家の相澤虎之助や高野貴子らと映画制作集団「空族(くぞく)」を結成。本作が「空の上」、「国道20号線」に続く第三作となる。主演の鷹野毅は富田の小学校時代の友人で地元の土木労働者。他の多くの出演者も地元に暮らす人たちで、映画は毎週末に撮影され1年半に渡る制作期間を経て完成されたという。
■2011年ナント三大陸映画祭 グランプリ(金の気球賞)受賞
■第66回毎日映画コンクール 日本映画優秀賞、監督賞 受賞
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