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[あらすじ] チート(1915/米)

慈善団体の会計を務めるエディス(ファニー・ウォード)は、夫(ジャック・ディーン)の投資事業のため贅沢ができないのが不満だった。株取引で儲けようという友人の甘言につられたエディスは、団体の金に手をつけたあげく、1万ドルを失ってしまう。青くなった彼女は、知人の日本人資産家・鳥居(早川雪洲)に助けを求めるのだった。やがて夫の事業が成功し、エディスは鳥居に穴埋めしてもらった1万ドルを返そうとするが、もともと彼女が目当てだった鳥居は金を受け取ろうとしない。「お前は俺のものだ!」と迫る鳥居、そして追い詰められたエディスは…。[59分/モノクロ/スタンダード]
Yasu

本作での日本人の描かれ方に、日本政府は強い不快感を表し、日本では上映禁止になった。日本は当時第一次大戦でアメリカと同じく連合国側についていたため、これに配慮したアメリカ側によって、後に早川雪洲の役は「ハカ・アラカウ」という名のビルマ人という設定に改められた(現在観ることができるのはこのバージョン)。しかし、早川本人は「国辱映画に出演した」として、数年の間日本への帰国が認められなかった。

その一方、この作品で早川は大人気を獲得し、草創期のハリウッドで初の美男スターの地位を確立した(淀川長治氏曰く「彼に続くのがルドルフ・ヴァレンチノ」)。彼が出演する映画では、「彼がスクリーンから自分を見つめているような気がするから」と、きちんと化粧をして盛装で劇場に来る若い女性が多かったという。

(評価:★4)

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このあらすじを気に入った人達 (1 人)りかちゅ

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