北海道警の刑事、三上英次（高倉健）はオリンピックのピストル射撃選手に選出されるほどの射撃の名手で、多くの犯罪者を追い詰め、幾多の表彰も受けている。だが孤高に生きる名刑事の生き様は、かつての容疑者たちと同類の孤独感という暗い影を引きずっていた。そんな不器用な男の10年余りにわたる軌跡を北国の小さな駅を舞台に描く。彼を愛した3人の女たち（いしだあゆみ、烏丸せつこ、倍賞千恵子）との出会いと別れによる3部構成になっており、劇中では八代亜紀の『舟唄』が涙を誘い、円谷選手の有名な遺書で号泣させられる。また、本作は倉本聰が健さんの為に書き下ろした作品である。