[あらすじ] SOSタイタニック 忘れえぬ夜(1958/英)
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ジェームズ・キャメロンの『タイタニック』では、上映時間の関係から、付近に停船していたカリフォルニアン号の様子を撮影しながらもカットしている。本作では、この歯がゆいカリフォルニアン号の乗員の描写もたっぷり見ることが出来るが、実は→
■タイタニック号の乗員乗客を救えた船が3隻いた!
沈みゆくタイタニック号上の人々は近くに見える明かりや船影に救助を期待していた。その明かりの正体は?
☆☆ カリフォルニアン号 ☆☆
タイタニックから北に16〜37kmという、双方の明かりが確認できる浮氷原の入り口で、エンジンを停止させ停泊していた。しかし、なぜ救助にこられなかったのか。
1.タイタニック号が通り過ぎていく際に、カリフォルニアン号の乗員は明かりで、「随分大きな船が通過するんだな」と確認している。その直後、タイタニック号は氷山を避けるために向きを変える。カリフォルニアン号からは真後ろが見える死角の状態なので、夜間なので照明を落とし、とうに去っていったと勘違いする。
2.カリフォルニアン号は貨物船であり無線技師は一人しか乗り込んでいない。そして無線機械は電源を元から切られていた。
3.カリフォルニアン号の乗員がタイタニックからの信号灯が上がるのを確認している者がいた。しかしロード船長はそれを無視した。
☆☆ マウント・テンプル号 ☆☆
カリフォルニアン号よりさらに近かったと言われるのがマウント・テンプル号。その距離19〜26km。タイタニック号の2度にわたる爆発音も確認しておきながら、ムーア船長は氷を恐れたのか、タイタニック号に気付かれないように照明を消して停船してしまった。そう!まさに見殺しであった。
☆☆ 謎の帆船orスクーナー船 ☆☆
事故から14年後、ノルウェー人のヘンドリックス・ネイスが死の直前に証言した内容はこうである。彼は1912年当時、木製の帆船サムソン号の一等航海士だったという。このサムソン号、アザラシの密猟をしていたところ、近くの大型客船から信号灯が上がるのを確認した。しかしそれが意味するところがわからず去っていってしまう。そして、後のニュースで沈没の事実を知ったと...。
■タイタニックには姉妹船がある。
オリンピック号は3姉妹の最初の船と言うことでそれなりの祝賀をしたのだろうか?ブラスバンドの演奏、装飾用の旗を飾り、ハーランド&ウォルフ社とホワイトスター汽船のスピーチでオリンピック号の進水を祝った。対する翌年のタイタニック号の進水式は地味なもので、鳴り物入りの宣伝は必要なく、船自体が宣伝の役割を果たしたようだ。ハーランド&ウォルフ社は洗礼式(シャンペンやワイン、グレープジュース、または海水の入ったボトルを船首で割る儀式)を好まなかった。本作の冒頭はシャンペンによる洗礼式で進水するタイタニックが描かれているが事実ではないようだ。
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