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[あらすじ] 太白山脈(1994/韓国)

1948年10月、韓国内の左派が起こした反乱は、半島南部の町・ポルギョ(筏橋)にも飛び火した。たちまちこの町の左派グループが町全体を支配下に置くが、すぐに鎮圧部隊によって制圧され、彼らはリーダーのヨム・サンジン(キム・ミョンゴン)に率いられ、パルチザンとなって山にこもる。右派が占拠した町では、サンジンの弟で反共青年団長のサング(キム・ガプス)や中立派のキム・ボヌ(アン・ソンギ)らが一進一退の攻防の中を過ごしていた。やがて朝鮮戦争の開始と共に北朝鮮軍がやってきて…。[168分/カラー/アメリカンヴィスタ]
Yasu

朝鮮半島が南北に分断され、同じ民族同士が戦って血を流した朝鮮戦争、そしてそれに関わった人々の姿を、実際に左翼パルチザンだった家族を持つイム・グォンテク監督が描く。

原作の小説は10巻に及ぶ超長編で、本作はそのうち前半の3分の2ほどを映画化したものである。当初は1993年に映画化される予定だったが、政府からの圧力で延期となり、軍事政権が消滅した翌年になってようやく実現した。

イム・グォンテク監督は、本作の製作前に韓国の新聞に書いたコラムで自分の家族について語ったところ、「アカの息子」という報道をされたことで「アカにこんな映画を作らせていいのか」という抗議が製作会社に殺到し、図らずもこの戦争が未だ韓国社会に深い影を落としている事実を裏付けることになった。

ちなみに「太白(テベク)山脈」とは、朝鮮半島の東側を南北に縦断している山脈の名である。

(評価:★3)

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