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[あらすじ] 市川馬五郎一座顛末記 浮草日記(1955/日)

どさ廻りの市川馬五郎一座。座員(役者)たちは、チンドン屋よろしく‘町回り’で㏚している。その通りの蔵の中で、男と女。女は泣いている。「本気じゃないと、最初に言ったじゃないか」と男。一座の人気役者、新之助(高橋昌也)と三下伝助の女房美佐子(加代キミ子)だ。小屋では伝助が美佐子を探している。皆は「知らない」という。‘知らぬは亭主ばかりなり’、だ。やがて、美佐子が書置きを残して、失踪する。この騒動に怒った座長、馬五郎(東野英治郎)は新之助を勘当する。しかし、もっと心配事があった。(まだ々続きます)
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興行主玉木屋(小沢栄太郎)が悪徳で、出演料を支払わないのだ。手下にやくざ者朝田(中谷一郎)もいる。馬五郎は再三掛け合いに行き、土下座迄するものの、のらりくらりとかわされてしまう。興行主がいないと、興行は開けない。玉木屋の方が立場が上という構図なのだ。玉木屋が言う「ストリップとかやらないかね。あんな古い出し物じゃ、誰も見に来ないよ」。そして、新之助はウチに居る。(えっ!)。色々あろうが、一番人気の役者を使わないでどうするんだ、と言いくるめられてしまう。

明日、座員全員の反目の中で、新之助主演の舞台が始まる。が、途中で、ずっと思い詰めていた伝助が、本物の匕首(あいくち)で彼に襲い掛かる。新之助は間一髪匕首をよけて、舞台から、小屋から逃げ出してしまう。幕にするしかなかった。何はともあれ、興行をぶち壊したのだ。

玉木屋が怒鳴り込んできた。「今度こそ、言う事を聞いてもらうぜ。」「もう1度だけチャンスをくれ」「よし。あと1回で終わりだ。ダメなら娘のおけい(津島恵子)を見受けさせてもらうぜ。」玉木屋は、座を解散させ、おけいにストリップをさせる迄、もくろみを描いていたのだ。

そして、一座は次の興行地、炭鉱町にやって来る。さびれた炭鉱町。そして、そこは労働組合が介入して、スト突入目前の状態だった。

「ストって何?」という座員を尻目に事態は・・・。市川馬五郎一座の顛末は、どうなりますやら、106分。

昭和30年芸術祭参加作品。キネ旬、9位。

(評価:★4)

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